苗代のこなぎが

【原文】

苗代なえしろ小水葱こなぎが花を 衣にり なるるまにまに あぜかいとしけ
美夜自呂みやじろの すかへに立てる かほが花 な咲き出でそね こめてしのはむ

作者不詳(比喩歌)

【現代語訳】

苗代に咲く小水葱の花を衣にすりつけた。
着慣れるにつれ愛着を感じる衣のように、馴れ親しむにつれ、相手も一層愛しくなるもの。

【英訳】

I tincture my dress
With the hollyhock flower
In the rice-plant bed,
And have it on for ever,
Yet I love it more and more.