君待つと

【原文】

君待つと わが恋ひをれば わが屋戸やどの すだれ動かし 秋の風吹く

額田王

風をだに 恋ふるはもし 風をだに むとし待たば 何かなげかむ

鏡王女

【解説】

姉妹が恋を語りあう
天智天皇を思って、姉妹である額田王と鏡王女が詠んだ歌です。
額田王が、あなたを待っていると、すだれを通して涼しい秋の風が吹いてきますと。それに対して、姉である鏡王女は、私のところへはお便りさえないと返しています。
どんな素敵な姉妹なのか興味が湧きます。